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このエッセイは、最初はクレヨンハウスの月刊「音楽広場」に書いたもので、現在は「リトルドッグプレス」のホームページに連載しています。それをこちらでも見られるようにしました。今までおもちゃのついて書かれたものは多く『白木の温もりの手作りのまごころ』のように情に流れるか『○○力を育てるにはこういうおもちゃがいい』式のガイドブックです。そうではなく、きちんとしたおもちゃ批評を確立したいと思っています。
ここは、作品を作る過程で、また、日常の中で思いついたことを、書きとめているページです。また、急ぎの情報などもここで紹介します。
あきっての9月23日の8時から
ものがたりライブ2020の10月10日分の
申し込みが始まる。
今回は定員が半分という事もあり
チラシも作らず
当然いつも来てくれるみなさんへの
郵送での案内もなし。
ツィッターとこのホームページと
友人たちのクチコミが頼りになる。
それだけではたして
のべ4回200人のキャパを埋められるか
とても心配だ。
みなさんぜひおでかけください。
筋肉痛は治ったけれど久しぶりの山恋病。
ゆっくりなら奥穂高も登れるとわかったのは
大きな自信。
来月は小淵沢の友人たちと
泊りがけで尾瀬に遠征しようという話になっている。
もうだいぶ寒くなる気はするけれど楽しみだ。
足が痛い。
ふくらはぎとふとももの前側。
階段をおりるのが大変。
昼に隆が遊びに来る。
ガイドが仕事だから
先週槍ヶ岳に一人で下見に上がり
今週末団体を引率してまた登るとのこと。
仕事だから雨でも行かねばならない。
なかなか大変だ。

うちのポスターをよく注文してくれる
ところの事務方さんからファックスが来る。
今月末で退職との挨拶。
驚いて連絡を入れたら
はたしてコロナによる収入減が理由だった。
ほんとにつらいことになっている。
朝5時モルゲンロート。
東の空の地平が真っ赤にそまり、やがて日の出となる。
みんなとっくに起きていて大勢が外で見る。
今日も快晴。
見事に三日間晴れてくれた。
岩壁は濡れるとこわいから
雨なら涸沢までのつもりでいたがおかげで登れた。
まだザイテングラートの下りが残っているから
油断はできないが。
朝食後6時過ぎに出発。
岩につかまりながら下りていく。
常に涸沢は見えているがなかなか高度下がらない。
涸沢までざっと700メートルを一気に下る。
なんとか8時半に涸沢着。
あぶなっかしいところも多くて
着いてほんとにホッとする。
涸沢ヒュッテのデッキで降りてきたルートを見上げながら
あたたかい紅茶。
至福の時間。
ただし、まだ先は長い。
横尾まで涸沢谷の谷あいの道をとことこ下る。
これが2時間半かかった。
横尾からまだ上高地まではまだあと3時間11キロ歩かねばならない。
そのまま徳沢まで歩き
徳沢の小屋でお昼におでん定食を注文。
小屋に入る時は常にマスクをつける。
明神を過ぎると観光客が多くなり、
もうすれ違っても「こんにちは」とはいわなくなる。
3時過ぎ河童橋へ。
観光客でにぎわっていて別世界。
バスで沢渡へ。
自分の車に乗り、隆に教わった竜島温泉へ。
松本に帰る途中にある小さな建物だが
やさしい、いいお湯だった。
松本インターから小淵沢に戻る。
天候に恵まれてほんとうにいい山旅になった。
朝5時朝食。
でも、早出の人たちが起きだすから
その前には目が覚めてしまう。
あまり寝た気はしないが
ようは横になって体をやすませていればオーケーと
わかっているので不安にはならない。
今日もいい天気。
涸沢カールのテント団地を抜けて
涸沢小屋の前から登って行く。
すぐにガレ場になり
長い一本道で斜面をトラバースして
ザイテングラートの取り付きの下までちょうど1時間。
ここから稜線の穂高岳山荘まで休みなしのひたすらの
岩場の登りになる。
途中鎖場や鉄バシゴもある。
とにかく登る。
ようやくのことで角を曲がって
稜線の小屋が見えてきたときは嬉しかった。
この登りが2時間。
9時半に小屋に着く。
奥穂高岳と涸沢岳の間のコルにあり
ここで飛騨側の笠が岳が大きく現れる。
今夜はここに泊まるのでザックを置き
サブザックに水とおかしだけ入れて
奥穂高岳の頂上をめざす。
みんなが言うとおり
小屋からすぐの50メートルの岩壁が最難関。
登降する人が下から見えるが
しがみつくように動いている。
呆然とするが行くしかないので行く。
高度だけはどんどん上がり、
3点確保でそこを越えるといくらか楽ながれきの道になり、
ふりかえると北穂高の向こうに槍ヶ岳がほぼ同じ高さに見える。
何回かアップダウンしてじきにてっぺんに着く。
ほんとうのてっぺんは狭くて1人しか立てないが
すぐ下が広場で腰をおろす。
標高3190m。日本3位の高峰だ。
すぐ目の前のジャンダルムがただかっこういい。
てっぺんに人が立っているのが見えるが
あそこはさすがに行かない。
あんな岩峰にどうやってみんな登ったのか不思議だ。
ゆっくりしたいが登りより下りの方がこわい。
つまづいてころんだら落ちてそれまでなので
ドキドキしながら下り、小屋の前に着いた時はほんとにホッ。
宿泊の手続きをし、お昼にラーメンを食べたあとは
ただ景色に見入るのみ。
眼下に涸沢カールがよく見える。
夕方、西側に雲海ができそこに日が沈む。
そらが赤く染まる。
夕食後、さっさとふとんに入る。
朝五時起き。五時半出発。
車で松本インター経由沢渡へ。
車を駐車場に置き
7時半のシャトルバスで上高地へ。
快晴。
河童橋から穂高がきれいに見える。
梓川に沿って
明神、徳沢、横尾と平らな道を歩く。
ここまで3時間。
そこから涸沢谷にわけいっていく。
ようやくゆるい登りになり
1時間で本谷橋。
河原で大勢が休憩している。
ここで弁当を食べ
そこから本格的な登りになる。
ダブルストックでひたすら登って行く。
コースタイムどうり2時間で
涸沢ヒュッテに着く。
途中のS字ガレからヒュッテの上の吹き流しが
見えるがなかなか着かなくてまいった。
一泊二食一万円。
ここは人気の山小屋で混雑時は一枚の布団に三人というが
今年はコロナのせいで完全予約制になっている。
1人1枚で間隔もあけられ
山小屋は収入減で大変だろうが
利用者としては楽ちんでありがたい。
夕方はデッキでお茶しながら
まわりを取り囲む穂高の峰々に見入る。
はるか上空の稜線に明日上がる予定の
穂高岳山荘が小さく見え
ほんとうにたどりつけるか不安になる。
夕食は5時でそれをすませるともうすることもないので
布団に入る。
ただし、なかなか寝付けなかった。
明日から山登り。
今年はコロナのせいで
あちこち閉まっている山小屋も多い。
あいているところも完全予約制。
でも、その分、予約さえ取れれば
間をあけて寝られるから
山小屋には申し訳ないが
楽が゛できるのかも。
とりあえず明日は涸沢ヒュッテ。
山はこの前の北横岳以来だが
ちゃんと登れるかなあ?
結局最後まで暑かった。
最終日。
午前中は折り紙とあやとり。
折り紙は最初に五枚配って
「なんでも折れるものを五種類折って」と
いうのがいつものこと。
たいていみな苦戦する。
それでも鶴だけは折れる。
鶴はむずかしい。
それが折れて他のものが折れないのは
能力の問題でなく
教え教わる類の遊びをしてきていないということ。
あやとりも同様。
2人あやとりを楽しむ。

午後はレポートを書いてもらう。
テストもするがぼくの作る問題は
「さかさ絵を描け」とか「はめ絵を完成させよ」とか
予習のいらない問題ばかり。
あとは「遊びについて思うことを書け」という記述問題。
全部終わらせ「元気で」と挨拶して集中講義終了。

宿舎をかたづけ、鍵を返して大学を後にする。
ふだんは忘れているがぼくは大学の非常勤講師という
肩書きも持っていたわけで、それもこれで完全に終了。

夕方のあずさで小淵沢に戻る。
着くと半袖では涼しすぎるくらい。
夜風が気持ちいい。
とにかく寝る。
あいかわらず暑い。
今日は体を張った遊びの日。
例年、地下の広いプレールームというところを
使っていたが、今年は地下は換気に難があると
いうことで多目的室に変更になる。
おにごっこには狭いが8人なのでなんとかなる。

まずは手遊び。
「ずいずいずっころばし」や「どのおせんべいが焼けたかな」が
できる子は二人しかいない。
そこから始める。
最初は一人遊びから入って二人でする遊び
4、5人でする遊び、
大勢の遊びをやっていく。
午後は「あぶくたった」や「かごめかごめ」などの伝承遊び。
最後はゴム段をやって終了。
この授業で「密になるな」というのがむずかしく
マスクでおにごっこもつらいが
とにかく最後までやる。
授業が例年の9時でなく10時始まりでゆっくりなので
カフェでモーニングしてから学内へ。
コロナ対策であいているのは正門ひとつで
身分証のない人は入れないようになっている。
今日は午前中がトランプ。
七並べを知らない子が数人いて
知っている子が教えあう。
そういうことになっている。
ルールを覚える事よりも
みんなでワアワアドキドキしながら遊ぶだいご味を
味わってほしい。
その体験を記憶してほしい。

午後は色鉛筆で塗り絵。
ファッションモデルの絵に色をつけていく。
最初は遊び半分でも先輩たちが描いた
じょうずなのを見せるとだんだん気合が入っていって
たっぷり一時間かけて完成させる。

夕方は学校の向かいの青山ブックセンターへ。
ここのセレクトは知らない本が多くて楽しく
いつも長居してしまう。
今回も。
分厚いのを一冊買ってカフェに入る。
青短も来年三月で閉校になる。(専攻科だけあと一年あるが)
ぼくの授業もこれで終り。
毎年9月に4日間の集中授業を12年やってきた。
残暑でいつも暑いが今年も暑い。
マスクだからよけいにそう感じる。

学内には学生はもう三年生しかいない。
今回の受講生は8人。
最初の頃は50人以上いたから
ずいぶんさびしくなった。

初日は鉛筆ゲーム。
朝10時開始。
コロナ対策で全体に短縮授業にし
ラッシュの後に来てラッシュの前に帰れるように
スケジュールを組んだ。
4時終了。

宿舎で着替えて地下鉄で上野へ。
上野鈴本演芸場。
メンバーがとてもいいのででかけた。
トリが柳亭市馬で中トリが古今亭菊の丞。
他に古今亭志ん輔と本寸法が揃う。
他に4代目の園歌も。

演目がふたつおわるごとにスタッフが通路に立って
マスクの着用を呼びかける。
最前列はあける。
もちろん演者はマスクはしない。

紙切りの正楽が出てきて「お題をいただきます」と言うので
「ゴジラ」と声をかけたら
すぐに切ってくれた。
その最中、下座が三味線でゴジラのテーマをひきだしたので
客席がどよめいた。やるものだ。

市馬は話のスケールが大きくて好きだ。
とにかくのびのびしている。
ネタは「首提灯」。これは寄席に来てしぐさを見ないと
おもしろさがわからない噺。
こういう話も楽しい。
遅く宿舎に戻る。
朝のあずさで立川経由所沢へ。
ここで年に四回開かれる大型古本市は
楽しみの一つ。
期間中に出る事があれば
できるだけ寄るようにしている。
速足で見ていくだけで2時間かかる。

そのあとものがたりライブスタッフのTさんと
お茶しながらうちあわせ。
所沢駅は改造されて一段とゴージャスになっていた。
そのあと表参道へ。
青山学院女子短大子ども学科のスタッフと
まちあわせて鍵を受け取り
キャンパスの一角にあるいつものゲストハウスに入る。

荷物を置いて地下鉄で水道橋へ。
後楽園ホールでプロレス。
DDT。
DDTは文科系プロレスというくらいで
仕掛けがおかしい。
アントニオ本多の必殺技ゴンギツネを初めてみる。
(試合中にリングの上で昔話を語りだして
相手をリラックスさせ、戦闘意欲をなくしたところで
いきなりエルボースタンプをくらわす)
コロナで客は半分に制限し
声援禁止、一試合ごとにリングを消毒。
でもがんばって運営していた。
九時過ぎ、宿舎に戻る。
九州の西に大型台風が迫っている。
火曜日からの青山女子短大での集中講義の準備をする。
青短も今度の三月で閉校になるので
今はもう最終学年の三年生しかいない。
ぼくもこれが最後になる。
台風が西の方に来ていて
どうなるかと思っていたが
ノロノロ台風で今日、こちらは晴れ。
朝Hさんが迎えに来てくれて
昨日の多気町民文化会館へ。
午前中は町内の保育士50人相手に講演会。
ものがたりについて、話をさせてもらう。
手遊びも少し入れる。
保育士相手だとどうしても自分の保父時代の
体験談をしたくなってしまって
なかなか本題に入れないのは困ったものだ。

午後は図書館主催のものがたりライブ。
一部と二部にわけて60分づつ。
それぞれ50人くらい。
二部の方はろうそくをたてておばけ話
「安達が原のおにばば」を入れる。
例年、小学校中学校をまわっているが
今回は学校がむずかしいので
親子の有志参加という形。
これはこれで親子でものがたりを共有できて
楽しいとプラスに考えよう。
今日を実現するまでには
Hさんはじめ
関係者はなにかと大変だったらしい。
期待に応えないと。

終って多気駅まで送ってもらい
名古屋、塩尻経由で夜の10時過ぎに
小淵沢に戻る。涼しい。
さすがに疲れてすぐ寝る。
三重県の多気町へ。
ほんとに久しぶりの旅。
人前でものがたりを語るのは二月の奈良の
王寺町図書館以来。
あのときはまさかコロナがこんなに長引いて
歴史に残る話になるとは思わなくて
正直なところ、もっと甘く見ていた。

その前に松阪の本居宣長記念館に寄る。
このあたりで時間があったら必ず寄るところ。
ここは学芸員のセンスがとてもよくて
展示物にポップな感想をくっつけているのがとても楽しい。
元気のいい書店と同じだ。

午後、また電車で多気へ。
いつものように図書館のHさんが迎えに来てくれて
多気町民文化会館へ。
今日は町内の小中学校の先生の研修会の講師。
500人収容の大ホールに50人の先生がマスクをして
規則正しく散らばってすわり、
前でしゃべるぼくは5メートル以上離れ
学校と図書の関係について60分話させてもらう。
この町では何年も小学校をまわってものがたりライブを
続けているので
余計な説明がはぶけてやりやすい。

スタッフのみなさんと夕食後
江戸時代にたてられた古民家を利用した宿へ連れて行ってもらう。
一日一組。ぼくだけ。
もともとは街道筋の味噌屋だったそうで
広い土間がある。
蚊帳を吊って寝るのはずいぶん久しぶり。
明日からほんとうに久しぶりに旅の仕事。
三重県へ。
氷赤福を食べてこよう。
小学校の教職員、保育園の職員研修会と
ものがたりライブ。
2月の奈良の図書館以来だ。
呼んでくれた側も
いろいろ迷ったすえの決断だと思う。
ありがたいこと。
そのあと来週は東京で恒例の
青山学院女子短大の集中講義。
やっと平常に戻る気分。
下界はまだまだ暑いみたいだが
うちは標高1040メートルの所。
さわやか。
そば畑の白い花がますますきれいになってきた。
毎日夕方、近所の森を散歩するが
きのこを見るようになった。
秋だ。