佐賀から長崎に行くにはいくつかルートがある。
有明海沿いに行くルート。
武雄・嬉野温泉から西海沿いに行くルート。
さらにハウステンボスをへて西海の向こう側をまわっていくルート。
大事なのは、いい具合に適当な距離で宿があるかどうか。
で、スマホを使いながら検討して、有明海沿いに決める。
このルートは長崎本線と並行しているので
いざとなったら電車を使って宿に戻れるから。
今日も暑い日。Tシャツ一枚。
佐賀県の南部は平坦で、海とあまり高さがかわらない。
ムツゴロウで有名な干拓地が続き、泥の匂いがする。
そのなんにもないあたりに車道が一本あって、ペタペタ歩く。
ときどきコンビニが現れてトイレを借りてコーヒーを飲むのが
唯一のアクセント。
お昼はドライバー用の食堂で、くちぞこ定食というのをいただく。
くちぞこは有明海でとれる魚で、ヒラメを細くしたような形。
煮つけででてきた。
味も淡白なヒラメ。
さらに一本道を進み、夕方、鹿島の町に入る。30キロ歩いた。
鹿島のホテルは満室で取れなかったので、電車で佐賀に戻らねばならない。
各駅の電車の本数が少ないのでジョイフルでお茶して時間つぶしをし、
一冊だけ持ってきた滝口康彦の文庫本を読む。
「一命」とか「拝領妻始末」とか、何回読んでもやるせない。
佐賀に戻り、夕飯はとんこつラーメン。