ものがたりライブ7デイズ 7日目

いよいよ今日は最終日。
荷物をまとめ、7泊したホテルの部屋を明け渡す。
途中、洗濯も何回かした。
いつものカフェでいつものトーストを食べ、9時会場入り。
制作部の一人、Nさんは今日、京都から日帰りで来て反省会までいる
はずだったが、台風で帰れなくなるリスクを考えて欠席。
その他、数人のキャンセルが出ている。
相手が自然現象だから、しかたがない。

今日のゲストの山本光洋さん到着。
光洋さんとも長いつきあい。
先月はバンコク、今月はこのあとソウルと体ひとつで
世界のステージをとびまわっている一流のパントマイミストだ。

 午前、とんち特集であることを意識して、大岡裁きをふたつ続けてやってみる。
いつもは古典と新作の両方をするが、結局この回はみんな時代ものということになった。
どうだったか?

光洋さんは午前中に鉄板ネタの「チャーリー山本」をやり、
午後、代表作の「記念撮影」をかける。
ぼくがリクエストしたことでもあるが、笑えて、しかもジーンとくるという
名作パントマイム。
食われないようにしないと。

ぼくは最後に満を持して、今回、初めての大岡裁きの「花盗人」を語る。
これは一枝一指の令の説明をしなければならないので
それをどうしたらスマートに語れるかと、ためらっていたのだが
やってみたらすんなり行けた。
そこさえクリアすれば人情味のある、いい裁きなので、おもしろがってもらえたと思う。

で、アンコールに「てんぐと飛んだ男の子」を語って袖にひっこんだら、
拍手が鳴りやまない。
再アンコール。
もう一度出て行って「長崎のオウム」を語る。
再アンコールは初めてだ。冥利に尽きる。

ロビーに出てサイン会をすませた後、テーブルを並べて制作部のTさん、Kさんを中心に
アンケートを読みながら、今日のスタッフとぼくと、みんなでいろいろ語る。
みんなでものがたりの海に船をだすとして、たしかにぼくが船長なのだけれど
このスタッフが言ってみれば航海士だの整備士だの出納係だのの責任者になっていて
時に文句をつけてきたり、時に新しい提案をしてきたり、
そして時々ほめてくれる。
ありがたいことだ。
当然、次回のことも話題になる。さて?

それはそれとして、台風の接近で電車がとまったら帰れなくなる。
ぼくはあずさだし、Kさんは東北新幹線だ。
「お疲れ様」「お世話様」と声をかけあって、今日は早めに解散。
駅に行ったら電車はちゃんと動いていて、予定通り、小淵沢に着く。
倒れこむように玄関に入る。
とりあえず風呂に入り、とっとと寝る。終わった。