鹿島から諫早

晴れ。
朝、二両だけのワンマン電車に乗って肥前鹿島の駅へもう一度行く。
海沿いの一本道を歩き出す。
有明海の対岸に島原半島があり、雲仙普賢岳がドーンと見える。
新山の部分はまだ、そこだけ色が違うからすぐわかる。

有明海は干満の差が激しく、引き潮の時ははるか沖まで干潟になる。
今、ちょうどそう。
「月の引力が見える」をキャッチフレーズにしている町もある。

今日はずっと小さな町ばかりで宿がない。
といって、鹿島から宿がある諫早までは40キロあって、一日では行かれない。
そこで、お昼を食べた後は
適当な駅で切り上げて電車で諫早に行き、明日また戻って、続きを歩く計画。
ところが長崎本線は特急はひんぱんに通るものの各駅電車は
極端に本数が少ない。
なんと、ぼくが歩いているエリアでは午後2時の次は6時までない!
というわけで、時計をにらみ、距離を計算しながら
もう一駅、もう一駅と海沿いを歩く。
とちゅうで雨になり、かさをさす。
6時前に長里駅着。無人駅。
切符売り場もなく、心細いったらない。
実際はバスのように、乗ってすぐ整理券をとればいいのだけれど。
1人でホームでポツンと待っていると、トンネルを抜けて
ワンマン電車がやってきて拾ってくれた。
 
諫早駅前のホテルに入る。
夕飯は駅前の食堂の焼き魚定食。
今日は28キロ歩いた。