将棋界の一番長い日

昨日は将棋A級の最後の戦いの日だった。
A級は全部で10人いて、総当たりで一年間戦い
一位の者は名人と七番勝負を戦うことができ、
逆に下位2名はB級に落ちる。
その最終9回戦は全5戦が同じ日に戦われて
決着がつくのはたいてい深夜になる。
 それが決まる日なので
「将棋界の一番長い日」と呼ばれるようになって久しい。
ぼくも毎年、この日はそわそわする。
誰が好きと言うことはないが、やはり羽生の将棋は好きだ。
ほれぼれするほど独創的な手順で勝つ。
まちがいなく史上最強。

最近で言うと藤井聡太の将棋もスリリングで
棋譜を読んでいて楽しい。
解説者の指摘がまったく当たらない。
踏み込みのいいこと。
切れ味が鋭く、不利になるのに逆転で勝つ。

で、夕べは帰りのあずさの中で
スマホに入れた将棋連盟のアプリで
ずっと棋譜を見ながら来た。
同時進行なので結果を知ったのは帰ってきてから。
豊島が初挑戦になり、羽生は2位どまりだった。

それにしても、今までの新聞の紙面の棋譜は
頭の中に将棋盤を置いて、先手7六歩、後手8四歩なんて
読んでいたが、スマホのアプリの楽なこと。
目の前で駒が一手づつ動いていき、
それに解説者が一手づつコメントをつけてくれる。
盤上が常に見渡せている。

それに前は矢倉囲いに美濃囲いとかたいてい形が決まっていたから
パターンで想像できたが
最近の戦型は角交換が多いし、
王を囲わず中住まいで始めてしまうものや
とんでもないところから戦端を開いたりするので
想像に苦労していた。
アプリは楽だなあ。