神代桜

北杜市は8つの町村が合併してできた町なので
とても広い。
かつ、北は八ヶ岳のてっぺんから南は南アルプスのてっぺんまで
入っているので、標高差もはんぱない。
 桜の開花も同じ市内なのに一か月くらい、ずれたりする。

で、小淵沢はまだまだなのに
同じ市内の武川では満開。
ここには山高の神代桜があり、
これは根尾の薄墨桜、三春の滝桜とともに
日本三大桜のひとつ。
 樹齢2000年は日本一古い桜ということになっている。
それが満開ときいたたので、めでに行く。
このところ、四月は一日から
歩き旅に出ていたので
5年ぶりに行くことになる。
あちこちから観光バスもたくさん来ている。
いい天気で、青空と南アルプスの残雪と
満開の桜と、地面の黄色い水仙のとりあわせが
絵はがきのよう。

神代桜は三春の滝桜のようなゴージャスな桜ではない。
古すぎてもう幹は崩れてこぶのようになり、
枝のあちこちは下からつっかい棒をあてがわれたり、
上からロープでひっぱられたり、
もう満身創痍に見える。
 でも、それがちゃんと花をつける。
 その左右にははるかに若く
はるかに背が高く、たくさんの花をつける
ソメイヨシノがあるが、
まあ、キャリアが違うというかオーラが違うというか
ほんとに往年の大女優のように
りんとした花をつける。
ああ、今年もお元気でなによりです、と頭をさげたくなる。

帰りに薮内正幸美術館に寄る。
館長の竜太さんがいて、やあやあ。
ここの動物の絵は大好きで見飽きない。