柳川に来たのは二回目。
初めて来たのは熊本の講演会の帰りで
ふらっと立ち寄った。
ここは水路の町。
町中にめぐらされた水路の総延長は何百キロにもなるそうだ。
それは昨日、大溝まで歩いてわかった。
ずいぶんたくさん橋を渡った。
その水郷を船頭さんの竿をさす船で下るのが
柳川の観光名物。
ここまで来て、それに乗らない手はない。
今日もオフにする。
初めて来た時は冬で、こたつを入れた乗り合い船だったが
定時になっても客はほかに来ず、
ぼく一人船頭一人で岸を離れて、ずいぶん恐縮した覚えがある。
乗船時間は一時間。
そのとき、ぼく一人のために若い船頭さんは説明し
冗談を言い、歌を歌い、ほんとにがんばってくれた。
だが、今回はうってかわって春らんまん。
しかも昨日の雨はどこへやらの上天気。
岸辺にはつつじが咲いているし、お客も台湾からの団体さんで
ほぼ満杯だった。
下船の後は奮発して柳川名物のうなぎの蒸し焼きでお昼を食べ、
北原白秋記念館をのぞき、岸辺をぶらぶら歩いて、宿に戻った。
日本の春を満喫した一日になった。