真備町

西日本の豪雨の死者が200人を越えたとのこと。
地震でも台風でもなく、雨でこれだけの
被害が出るなんて…。
そのあとの異常な暑さとあわせて
なんでこんなことに? という思いが強い。

高梨川が決壊した真備町は2回行ったことがある。
最近は2年前に、山陽道をてくてく歩いた時に通った。
長い橋を渡った。
たしかに堤防より低い町だった。
真備(まび)町と読むが、吉備真備(きびのまきび)の出たところで
「吉備真備」という名の駅があるのに驚いた。
吉備真備の資料館があって、これは寄り道した。
あと、横溝正史の家がある。
八つ墓村とか悪魔のてまり歌とか本陣殺人事件とかの
舞台はこのあたりということで、
金田一耕助が歩いた道というのがあった。
これで向こうから
腰の曲がったおばあさんが
「おりんでございます」なんていいながら歩いてきたら
ふるえあがるけれど、
実際は小説よりもっと明るい雰囲気のところだった。
あの町で、この暑さの中で、水が出ないところで
泥と格闘している人がいると思うと
うまくことばが出なくなる。