小倉へ

朝、古賀から電車で海老津まで行き、駅から歩き出す。
じきに遠賀川を渡る。
そこからは緑はなくなり
町並みがずっと続くようになる。
黒崎駅横のデパート・井筒屋のレストランでお昼。
八幡の駅前を通り、少しづつ小倉に近づいていく。

駅前にでる前に小倉城がある。
その一角の松本清張記念館に寄って行く。
三回目。
作家の記念館は全国各地にあるが
やはり松本清張はおもしろい。
ジャンルがはばひろい。
ミステリーに歴史ものに黒い霧に、なんでもいける。
「日本の黒い霧」の上映をしていて
しばらく見入る。

松本清張は一回だけ講演を聞いたことがある。
文春の企画に応募して当たったもので
大江健三郎と杉本苑子と松本清張の三本立てという
超豪華版の講演会だった。
ただし、大江健三郎はなにを言っているのか
まったくわからなかった。
書いていることもわかりにくいが、話しことばでも
わかりにくい人で、これはご縁がないとあきらめた。
 清張はトリで、江戸時代の人物のエピソードを
ひとつふたつ語った。
 滋味のある話だった。
教養を感じた。

ホテルに荷物を置き、夕食に出る。
小倉のアーケード街は活気があって嬉しいくらいだ。
回転ずしの店に入るが、回転ずしでもこんなにおいしいのか!
東京とは全然違う。
小倉の人がうらやましい。