足摺岬の金剛福寺はほんとに四国の最南端にあって、
そこまで行ったら、また戻ってこなければ
次の寺に行かれない。
それも一日行って一日帰るスケールだ。
そこでこちらの民宿に荷物を預けて、また明日の夕方、ここに泊めてもらう
ことにする。
一日分の荷物だけだから軽い。
天気の心配もないのでかさも持たない。
6時半、まだ暗いうちに出発。
岬と入り江が連続するので登ったり下りたり車道を歩き、
時々、昔ながらの土の遍路道にわけいる。
じきに大岐の浜に出る。
ここは遍路のハイライトのひとつで
長くて広い砂浜の上を直接歩くことになる。
とくに道はない。
沖でサーフィンをしている人を見ながら、ペタペタ歩く。
あまり波打ち際に行くと足が沈んで歩きにくい。
歩き遍路だから、まるで映画「砂の器」のワンシーンのよう。
そこから東海岸沿いに遍路道と車道をひたすら歩き、
3時過ぎに「足摺岬まで2キロ」の表示を見たときは嬉しかった。
初日の窪川では「足摺岬まで85キロ」とあったから。
よく、つめた。
岬着。展望台から岩場を見る。
田宮虎彦の「足摺岬」を思い出す。
38番金剛福寺へ。
今回、初めてのお寺。
ここは観光地だから岬をまわると
ホテルや民宿がたくさんある。
猟師宿の民宿へ。
名物清水サバのさしみが出る。
コリコリしていてとてもおいしい。